会長挨拶▷ ページを更新する
このたび,第36回日本小児内視鏡外科・手術手技研究会を開催させて頂くことになりました.伝統ある本研究会を担当させて頂き,大変光栄に思います.
平成28年度保険診療報酬改定で,難易度の高い多くの内視鏡手術が保険適用となりました.小児では食道閉鎖や胆道拡張症の内視鏡手術が保険収載されたことにより,多くの施設で施行されるようになるものと思います.これらの手術が安全に行われることは,患者にとっても外科医にとって最も重要なことですが,経験する症例数は限られることから,技術の獲得が大きな問題となります.また気道狭窄の手術も,小児外科医にとって,まだまだ術式など開発普及していく重要な疾患と思われます.一方,ヒルシュスプルング病に関しては,内視鏡手術が施行されるようになってから20年近くが経ちます.各施設で改良を加え,現在に至っているのではないかと思います.そこで今回の研究会では,要望演題を1)気道狭窄の手術,2)食道閉鎖の胸腔鏡手術,3)胆道拡張症の腹腔鏡手術,4)ヒルシュスプルング病の手術術式と成績,としました.また前回の世川会長が始められた内視鏡手術セミナーも,会期2日目の朝に予定しています.スポンサードセミナーでは,ヒルシュスプルング病,成人胆膵疾患の内視鏡手術(肝管空腸吻合),胆道閉鎖の内視鏡手術など,要望演題とも関係のある領域で活躍しておられる先生方に,講師をお願いしました.
今回,本研究会に130題を超えるご応募をいただき,驚きとともにこの研究会が多くの先生方にとって非常に重要な研究会であると感じました.大変感謝しております.そこで4つの要望演題では十分な時間をとって発表・討議を行い,また一般演題もすべての演題で発表の場を設けるために急遽ポスター発表を設けることにいたしました.ポスター会場は最初予定しておりませんでしたので,会場の都合で十分なスペースではありませんが研究会会場前のフロアーを利用して行います.非常にタイトなスケジュールになっておりますが,小児外科医にとって,充実した有意義な研究会となりますことを祈念致しております.どうぞ多くの皆様にご参加いただき,活発な討論をお願い申し上げます。
最後に大変お世話になった秋季シンポジウム中野美和子会長,吉田史子先生,小児外科代謝研究会川原央好会長,小児呼吸器外科研究会仁尾正紀会長,直腸肛門奇形研究会廣部誠一会長,小児外科漢方研究会窪田正幸会長に深謝いたします.